私が勤めている探偵事務所は「担当者」という一風変わったシステムがあります。

 

例えば、私がAさんの担当者になると相談から解決までを一貫して私が請け負います。

実際の調査は二人以上で行いますが、責任は担当者にあります。

 

もし、調査期間で証拠が出なかった場合、調査続行を勧めるかも担当者が判断します。

担当者が(この調査対象は白だろう)と思えば延長を勧めませんし、粘れば証拠が取れると判断すれば延長を勧めます。

 

もし、弊社で調査した後、1年以内にAさんが別の探偵社に行き、そこで証拠が出た場合にはAさんに料金の30%をお返しします。

もちろん、担当者は上司から大目玉を喰らいます。

 

入社して2年間は担当者にはなれず、先輩のサポートに徹するようになっています。

担当者になった後、ミスが多いようであれば担当者から外れてしまい、給料も下がります。

弊社ではそのようにして社員のモチベーションを保っているのです。

 

探偵の仕事は、ほとんど調査していないにもかかわらず、依頼主に

「綿密に調査したものの動きはありませんでした」

と報告すれば、一応商売として成立してしまいます。

 

そんな程度の低い探偵社も少なからずありますから、調査員に責任感や使命感を持たせるシステムは大切です。

大げさではなく、調査員の仕事ぶりによって、本当に依頼主の人生は左右されるのですから。

 

給料よりモチベーションになるのは

 

探偵って、あまり人に胸を張って言えるような職業ではないですし、不規則な勤務体系で体を壊してしまう人もいます。

拘束時間が長いわりには、給料もそれほど高くありません。

休日が潰れることもあるし、張り込みは空腹と眠気との戦いです。

 

「こんな安月給で真面目にやってられるか!」

という探偵も少なからずいるでしょう。

オーナーはともかく、会社員としての探偵ならば適当な調査をしても給料はもらえますし。

 

私も何度も別の業種に転職しようと思ったことがありますが、なぜ未だにこの仕事をしているのかというと、この仕事でしか得られない喜びがあるからです。

それは、依頼主に頼りにされているという喜びです。

自分の調査によって証拠がでれば、依頼主さんの人生は良い方向に進みますから、責任も重いですがやりがいも大きいです。

 

探偵にとってはたくさんある依頼のうちの一つでも、依頼主さんからすれば人生を左右する出来事です。

悲しみのどん底にいる依頼主さんに涙ながらに

「お願いします」

と言われると、こちらも

「この依頼主さんのために頑張ろう」

という気持ちになります。

 

給料よりもこっちの方がよっぽどモチベーションになります。

このような、依頼主さんと探偵の信頼ができている案件は成功率も高いです。

 

今後、業界の競争で生き残っていくには、一人一人の依頼主さんに全力で向き合う姿勢が必要でしょう。

依頼する側も人生の岐路にいるのですから、探偵の本気の姿勢を読み取ってから依頼した方がいいです。

 

担当者の裁量

 

弊社では、担当者に責任があると同時に多少の裁量も認められています。

依頼主さんのためにちょっと延長して調査をしたり、本当は追加費用をもらいたいところだけど、もらわなかったりすることがあります。

 

不公平と言えばそうなんですが、このシステムのおかげで「会社と依頼主」ではなく、「自分と依頼主」という関係で仕事をすることができます。

 

調査が終わった後の相談は担当者が個人的にやっていることなので、給料には反映されません。

でも、お手伝いさせていただいた縁があるので、できる限り協力しています。

 

依頼主さんのために身を粉にして働いている探偵もいると知ってもらえると、この業界に対するイメージも良くなると思います。

依頼主さんと探偵の関係も人対人なので、信頼できる人かという印象や人柄が大切です。

 

料金システムや会社の規模もよりも、そっちの方が大事だと思います。

最終的に調査が成功するかを握っているのは、調査員の熱意と根気です。

探偵は「依頼主さんの人生がかかっているんだ!」という責任感が必要ですし、依頼主さんもそれだけの信頼をおける探偵を見つける必要があります。

 

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