離婚

現在は年間で25万件ほどの夫婦が離婚しています。

1970年代の離婚件数は10万件以下だったので、離婚が増加傾向にあることは間違いないでしょう。

 

私が探偵の仕事を始めた頃と比べても、離婚を選択する依頼主は増えています。

それだけ離婚に対するハードルが下がったということでしょう。

日本人にありがちな「みんなやってるし自分も・・」という考えで、周りに離婚する人が増えるほど、自分も離婚を選択しやすくなります。

 

ただ、いくら離婚が増えているといっても、離婚を回避できるならそれに越したことはありません。

浮気調査の一番悲しい結末は、夫の不貞行為を突き止めたのに、夫の方から離婚を請求してきたというパターンです。

 

奥さんが最初から離婚を望んでいたのならいいのですが、奥さんはやり直す気持ちがあったのに離婚に至ることがあります。

奥さんは浮気で傷ついた上に、離婚でまた傷つくことになるので本当に気の毒です。

 

浮気を暴かれた旦那さんからすれば、「ここまでやられて関係修復なんてできるか!離婚だ!」という感じなのでしょう。

元々の原因を作ったのは旦那さんなのに、何とも身勝手な話です。

しかし、夫婦仲をやり直すにはお互いの努力が必要ですから、旦那さんが「やり直す気はない」と言ったら奥さんはどうしようもありません。

 

今回は浮気と離婚の関係について考えてみたいと思います。

 

離婚できないという弱み

 

旦那さんの浮気が明らかであるにもかかわらず浮気調査に踏み切れないのは、その背景に離婚があるからです。

奥さんが離婚すると決めているのなら調査をためらう理由はありません。

 

しかし、奥さんは離婚したくない(離婚することができない)という状況だと厄介です。

先ほど紹介したように、浮気を暴かれた旦那さんが

「勝手に探偵なんか雇いやがって!離婚だ!」

と言い出す可能性があるからです。

 

旦那さんも、(妻は離婚を請求することなんてできない)と思っているから強気で浮気しているのです。

奥さんは、どうせ離婚できないんだから浮気を暴いたってしょうがない、という考えになってしまいます。

その結果、旦那さんの浮気が終わることはなく、長期の不倫関係になってしまうのです。

 

浮気は人を変える

 

浮気がきっかけで別人のようになってしまう人がいます。

相談に来た奥さんの話でも、

「昔の夫は優しくて、子供好きな人だったんです。

それが今では家族のことに無関心、夫婦にも会話はなくて家の中はお通夜のような空気です」

というものがあります。

 

恋愛感情が大きくなると、四六時中その人のことを考えてしまうのは不倫も同じです。

浮気相手が大好きな旦那さんにとって、家族は邪魔な存在で内心では(こいつらがいなければ堂々と恋愛できるのに)と思っているかもしれません。

 

それに、旦那さんにとっては「浮気相手→自分を癒してくれる人」、「妻→自分をイライラさせる人」なんです。

奥さんがイライラする原因を作っているのは旦那さんなのですが、自分のことは棚に上げます。

 

浮気が本気になれば夫婦の溝は深まっていき、逆に不倫の絆は強くなります。

浮気がきっかけで崩壊する過程はこれからも増え続けるでしょう。

 

浮気調査をしたことで離婚になった事例

 

その奥さんの目的は旦那さんの浮気をやめさせることで、最初は離婚なんて考えていませんでした。

とにかく、優しかった頃の旦那さんに戻ってほしいのです。

 

浮気調査をして不貞の証拠を掴み、浮気相手に慰謝料を請求するまではよかったのですが、その後に問題が起きました。

 

慰謝料を請求したことに激怒した旦那さんは、

「お前みたいなやつとはやっていけん!

どんな条件でもいいから離婚してくれ」

と言い出したのです。

 

もしかしたら、旦那さんは今も浮気相手のことが大好きで、離婚した後で再婚するつもりかもしれません。

証拠を撮られたことも、離婚に踏み切るいいきっかけくらいに思っている可能性もあります。

 

でも、旦那さんに離婚を請求する権利はありませんから、奥さんが拒否すればそれまでです。

奥さんは離婚を拒んで、元の生活に戻る努力をしましたが、結局は離婚することにしたそうです。

 

調査がおわって半年以上経ったある日に

「やっぱり離婚することにしました。

もうあの人を元に戻すのは無理だと諦めました」

という連絡がきました。

 

その後、提携している弁護士を紹介して離婚の協議に入りました。

離婚の条件は相当に奥さんに有利なものになりましたが、元々離婚を望んでいなかっただけにこの結果は残念です。

 

奥さんは

「浮気調査をしなければよかったんでしょうか」

と悩まれていました。

 

けど、奥さんが黙っていたとしても、離婚に至るのは時間の問題だったと思います。

奥さんがずーっと我慢していれば、いつの日か旦那さんの方から離婚を切り出してきたかもしれません。

ずーーと我慢した結果、旦那さんが浮気相手と別れたとしても、奥さんの心には消えない憎しみが残るでしょう。

 

離婚を回避できるかは浮気した人の出方次第というところもあります。

浮気した人が反省して「やり直すチャンスをくれ」と言ってくるくらいでないと、やり直すのは難しいです。

 

ある意味、浮気調査はギャンブル性の高いものかもしれません。

証拠がとれるかも不確かで、夫婦仲をやり直せるかも不確かです。

 

「そんな不確かなものにお金は払えない」という意見もあるでしょう。

それはごもっともですが、一か八かでも行動しなければ辛い生活が続き、行き着く先は地獄です。

 

私は、浮気の証拠をとられたにもかかわらず反省しないような相手であれば離婚した方がいいと思います。

経済的なことや子供のことなど様々な事情はあるでしょうが、憎い人間と一緒に生活することほど辛いことはありません。

 

「でも、私が頑張れば優しかった頃の夫に戻ってくれるかも」という未練が事態を悪化させることもあるのです。

 

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